鎌倉てくてく歩き


円覚寺・東慶寺・源氏山公園・銭洗弁財天・佐助稲荷・
鶴岡八幡宮・雪の下教会・???


「迷宮」もクリアしたし、半年ぶりに行きましょう!
これだけ我慢したんだからもういいわよね(←意味不明な肯定)、
というわけで4月15日、季節がたっぷり3ヶ月は戻ったような
寒い土曜日に、家人を放り出して、いざ!鎌倉。

ご一緒したのは、私に「遙か」を教えてくれた大恩ある友人。
旅は一人に限るよ! な協調性皆無の私ですが、「遙か」縁の地を
話の通じる友人(協調性・すごく有)と歩くのもいいものです。
昨秋も2人で鎌倉を爆歩(←走らなかったけど、すごい勢いでした)
しましたが、今回はゆっくりお昼ご飯も食べる予定。

さて、スタートは北鎌倉、円覚寺です。
修行もせず、広大な境内をうろつきまわりました。
山に分け入るようにして寺域が広がり、多くの塔頭があります。

円覚寺

うう、大変お見苦しい写真で申し訳ありません・・・。

途中、方丈の中から、お寺とは何やら方向性を異にしている音が聴こえてきました。
お坊さんバンド?!などと失礼なことを頭に浮かべながら行ってみると、
ピアノの調律の真っ最中でした。
ふと気付けば(早く気付きなさい)お揃いの上着を着たスタッフの方々があちこちに・・・。
「どうぞ、聴きにいらして下さい」と渡されたパンフは、骨髄バンク支援のための
チャリティコンサートのお知らせでした。
夕方から「ピアノ三重奏の夕べ」が、ここ円覚寺の方丈で開催されるのです。
聴・き・た・い〜 
でも、開演の頃には家に帰っていなければなりません。残念です!!

常の混雑ぶりは知らないのですが、桜の時期も終わり、とても寒い日だったとはいえ、
鎌倉を代表する名刹だけあって人出はかなりのものでした。
けれど、スタートが10:30少し前、という微妙に早い時刻のためか、
いろいろと見て回った直後に人がどっと押し寄せる・・・という、
ほとんどミリ単位で見切る「空●バ●一代」状態でありました。
これも先生との修行の成果でしょうか(修行してないって言ったばかり!)。

弁天堂茶屋

で、もちろん円覚寺では弁天堂(見晴し)茶屋で休憩せねばなりません。
そこへ向かう坂道の途中で、リズリスと遭遇しました。

円覚寺のリス

成果はトップページでご覧頂けたことと・・・にこにこにこ。
トップ絵交代に伴い、こちらに移動しました・・・にこにこにこ。

お茶屋さんでは甘酒を頂きました。ほんのりとした麹の甘さが
とても優しく、寒さで冷えた身体を温めてくれました。
でもさすがにあんみつまでは・・・。

幻影と遭遇しないまま踏切を渡り、東慶寺へ。

東慶寺山門

足を踏み入れた時には、円覚寺とはまた違って、こじんまりとした佇まいの
美しいお寺だな、と感じたのですが、入ってみれば奥行きの深いこと。
やはり奥に行くほど山に向かって上っていきます。
そして円覚寺でも思ったのですが、山内のあちこちにお墓があります。
入り口で頂いた略誌によれば、文化人も多く眠っているとのこと。
名前が列挙されているのですが、驚きました。
とにもかくにも静かな永眠の場所ゆえ、縁の無い者が興味本位で
歩き回るのもどうかと思い、真ん中の道を行って帰ってきました。
けれど、山内に咲く花々の美しかったこと。
円覚寺でも様々な花が丹精されていましたが、この時期・・・桜の後、
紫陽花の前でも美しい花々を見ることができて、心和みました。

次は源氏山公園へ。
頼朝様の像を探して、アップダウンの道をうろうろ。
やっと見つけた時には、兄上〜!と思わずなつきたく・・・(うそです)。

頼朝公像

今風のいい男な頼朝公像です。比較的最近、造られたそうでなので、納得。
見られながらのバドミントン・・・それほどスペースは広くないので、
上手くないとつらいかもしれません。
落ち葉のしとねでお昼寝できそうな場所は残念ながらみつからず。

少し坂を下りると銭洗弁財天に着きます。
境内へと続く崖を穿ったような石のトンネルは、ちょっとわくわく。
銭を洗う霊泉も洞の中にあり、崖に囲まれた不思議な一郭です。
境内から佐助稲荷へと続く坂道を上り始めると、またまたリスが。
エサを求めて売店の庇を行ったり来たりしています。
観光客がエサをくれるのを知っているためか、怖がる様子もなく
こちらを伺っているようです。

佐助稲荷に到着。見上げれば延々と並ぶ赤い鳥居。
白いコート姿の弁慶さんに思いを馳せつつ、鳥居をくぐりました。(こら!)

佐助稲荷

鳥居の両脇には一対のきつねの石像が並んでいます。
大きさも、顔も、造られた時期も様々ですが、皆お揃いの赤いよだれかけ
(正式な名前を知らないので、こんな形容ですみません)を首に巻いています。
まだ明るい時間帯なので、ちょっぴり可愛らしくも見えますが、
夕暮れ時に見たら、また違う印象になるのだろうな・・・と。
山に抱かれた境内は、隠れ里、という名にふさわしい雰囲気でした。

この時点で、御霊神社、極楽寺など、江ノ電方面ルートを断念しました。
報国寺と合わせ、景時さん縁の場所は次回にまわすことに・・・。残念です。

山を下り鎌倉駅に近づくにつれ、通りを歩く人がどんどん増えていきます。
駅前はほとんど雑踏と言ってもいいくらいで、人の波の動きに合わせて
ゆるゆるとしか進めません。
地下道を通って東口へ。
鶴岡八幡宮に向かいます。

八幡宮の境内は今改修の真っ最中で、ちょっと妄想に不向きではあります。
が、どうにもめげない自称・神子二人。「迷宮」の扉はあそこかここかと、
怪しげに振る舞うことしばし。
こうして書いてみると、友人まで巻き込んで、ああ、ほんとにおバカ・・・。

でも、こんなおバカな私でも、次に訪れた雪の下教会では、
さすがに敬虔な気持ちになりました。
「沈黙」と書かれた貼り紙を目にして、緊張しつつ扉を開けると、
建物の中にはオルガンの音楽が流れていました。
夕方のミサを前に、奏者の方のリハーサルでしょうか。
清浄な祈りの場・・・私もしばし目を閉じて、沈黙の時を過ごしました。

このような珍しくも殊勝な行動の後でアレなんですが、次に行ったのは
カレー屋さんです。
将臣くんと望美ちゃんの会話に出てきたのは、ここではないのか?と
目星をつけたお店へ。
ゲーム内でのいくつかのヒント・・・
ボリューム、チーズ入り、若宮大路から入った所etc.から推測したお店は、
観光ガイドにも掲載されている有名店です。
お昼時をかなりはずしたにも関わらず、行列が・・・。
けれど以前来た時、行列のすごさに敗走した苦い経験があるため、
今回は後には退かないリターンマッチです!(なぜか鼻息が荒い)
時折ひゅーと吹き抜ける寒風に身を縮めながらも、30分と待たずに店内へ。
チーズカレーに挑みました。ご飯は小盛。でも、すごい量です。
カレーはチーズが溶かし込まれているため、つううううっと糸を引きます。
初めての体験です。でも、くどい味ではありません。完食。

そしてもう一軒。サブレー屋さんでおみやげを購入。
鎌倉といえば鳥型のサブレーが有名ですが、あえてそのお店ではなく、
あの二人の会話から推して、こちらではないのか?というお店へ。
パイサブレー、とにかく美味です♪

日が傾き、お腹も満ちて家路につきました。
ほっつき歩きの後は疲労困憊して家にたどり着くのが定石・・・な私には
こういうパターンは希有なことです。
余力を残しておくのもよいものかな、と思いました。
それでも、山懐の寺社巡りで、かなり足にキました。
アップダウンに加え、階段の多いのが理由かと。
にっこり笑って「鍛えてますから!」とは言えない自分が口惜しいです。

もうちょっと、鍛えます。というか、衰え行く体力維持に努めます(苦笑)。
そして、次回はいつ?と帰る早々計画を練り始めました。
今回は「迷宮」直後にも関わらず、物語上重要な位置を占める報国寺に
行かれなかったことが悔しくて。
秋までに是非もう一度・・・。
その時にまた、このようなご報告を載せられたなら嬉しいな、と思っています。


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