最後…?の修行


「神子、お前は強くなり過ぎた」
「え?」

くるっ ←背を向ける音
しゅわわっち ←瞬間移動の音

「待って!先生〜〜〜!!!」 ←望美の叫び声

修行をお願いして、これまでの成果を見てもらって、
前から知りたかったことを、ちょっとだけ聞いてみた。

そうしたら、これって!!!

そんなのあり!?!?

ひっくひっく…
悲しくて涙が出てきた。
私、悪い弟子だったんだ。

空も泣いてる。
だんだん暗くなってきた。
夕暮れ時…もうすぐ夜になる。
でも…先生を探さなきゃ。
探して、謝って、戻ってきてもらうんだ。

「姫君」
あ、ヒノエくん。
「うええ〜〜ん 先生が〜〜〜」

「お前は悪くないよ、姫君。
理由も言わずに行ってしまう方が、ずっと悪いよ」
そうだよねっ!!
このままじゃ納得できない!!

やり直してみよう。
余計なことは聞かないで黙っていれば、きっと…。
「神子、お前は強くなり過ぎた」
「え?」

くるっ ←背を向ける音
しゅわわっち ←瞬間移動の音

「待って!先生〜〜〜!!!」 ←望美の叫び声

修行をお願いして、これまでの成果を見てもらって、
前から知りたかったことはあったけど、何も言わずに黙っていた。

それなのに、これって!!!

そんなのあり!?!?

ひっくひっく…
悲しくて涙が出てきた。
私、また失敗したんだ。

空も泣いてる。
だんだん暗くなってきた。
夕暮れ時…もうすぐ夜になる。
でも…先生を探さなきゃ。
探して、謝って、戻ってきてもらうんだ。

「姫君」
あ、ヒノエくん。
「うええ〜〜ん 先生が〜〜〜」

「お前は悪くないよ、姫君。
理由も言わずに行ってしまう方が、ずっと悪いよ」
そうだよねっ!!
絶対、納得できない!!

がんばってやり直すんだ!!
今度は黙ってないで、先生を説得しよう!!
「お前は強くなり過ぎた」
「いいえ、私はまだ弱いです!!」
「いや強い」
「弱い」
「強いったら強い」
「弱いったら弱い」
「神子、意志が強いことと強情なのとは違う。
素直になりなさい」
「先生こそ素直に認めて下さい。
私は本当に弱いんです。九郎さんにはこてんぱんに負けてしまうんですから。
ね、九郎さん。朝稽古でも私は連戦連敗ですよね」
「ああ、この頃のお前はどうかしているぞ」
「九郎、いつの間に」
「細かいことはいいです。とにかく、きええええ!!」
「とおっ!」
ぱこっ!
「痛っ! ね、先生、私は強くなり過ぎてないでしょう?」

ふふふ…レベル上げは九郎さん最優先。
それに引きかえ、私は前からステータスに変化無し。
これほどあからさまなら、先生だって……。


「九郎、今日からお前が神子の師となりなさい。
その腕ならば、十分神子を導くことができよう」

え?

くるっ ←略
しゅわわっち ←略

「待って!先生〜〜〜!!!」 ←略
「待って下さい!先生!!  こんなやつを押しつけなポカッ!!がふっ」
↑ 九郎の本音・拳が九郎に当たる音・九郎が何も言えなくなった音
私は…私は、あきらめないっ!!
やり直しっ!!

「お前は強くなり過ぎ 「いいえ、弱いですっ!」
きっぱり!


あれ…先生の眼が恐い…。

「神子、そこに座りなさい」
「はい」
「人の言葉を遮るものではない。
神子といえど、礼節は重んじるべきだ。
そもそも…」

くーくかー
こくっ!
はっ!!いけない!!

お説教を聞くとつい眠くな…あああああっ!!!
先生がいない!!
最後の修行と最後の説教をすませて行ってしまったあああっ!
くっ!…ま、負けるもんか!!
今度こそ!!

うーん、でもどんな手で行こうかな。
とにかく前回の失敗から学ばなくちゃ。
私が強いんじゃないってことを認めてもらうには、
先生が弱いってことにするしかない。

ん?
どこかおかしい理屈のような……。
でも、やるしかないよね。
この作戦で行ってみよう!

先生を戦闘に出さないで、みんなを育てまくるんだ。
春の京からじっくりやろう。
がんばるぞ!!
そしてリズヴァーンを一度も円陣に入れることなく季節は進み……


ああ、また潮岬に戻ってきた。
よし、今度こそ!!

「先生、修行をお願いします」
「望むままに…」

これで山奥に行けば最後の修行が始まって…って、あれ?
先生が立ち止まった。

「先生、どうしたんですか?」
「神子、話がある」
「はい、何でしょうか」
「私に気を遣う必要はない」
「は?」
「お前は修行を願い出ることで、
私に八葉としての存在意義を与えようとしているのだな。
だが、神子を守る戦いに必要とされない八葉など、無用だ」
「え…そ、そんなつもりじゃ…」

「神子の選択はつねに正しい。
では、行く。神子、これからも選んだ道を迷うことなく行きなさい」

くるっ ←
しゅわわっち ←

「待って!先生〜〜〜!!!」 ←
またやり直し……か……

もう…こうなったら………
「神子、全力でかかってきなさい」
「よっしゃあああああっ!!!」
ばんっ!!

      ぐふっ…



「まあ望美、もう修行は終わったの?」
「ずいぶん早かったですね、先輩」
「ところで姫君、後ろに引きずっているのは何だい?」
「み…神子…まさか」
「もしかして望美さん…」

♪にっこり♪
今度こそやった!!


「弁慶さん、先生が気絶したので、手当をお願いします〜♪」

ふはははは……この潮岬をやり過ごせば、もう先生は逃走しないはず。

はず…

だったけど……

どうして
エンディングに
たどり着けないのぉぉ〜〜〜〜。






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誰か望美ちゃんに攻略本を…。

先生ルートで潮岬イベントをプレイした時、
何もそこまで先代地玄武お二人の例に倣うことはないでしょうに〜〜〜
と、じたじたした記憶が。

このイベントを上書きするとしたら…と考えたら
こんなアホな話になりました。
笑っていただけたなら最高です。


2009.10.22 筆