「舞一夜」プレイ日記

2006年9月21日〜10月1日

ネタバレな上に攻略のタシにもならないので、ご注意下さい

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9月21日(木) 開始

最初っから、やってしまった。
プレミアムボックス同梱の画像資料集を、うっかり開いたら、泰明のページ・・・。
ぎゃぼっ!(←変態の叫び)見るんじゃなかった。
この絵何?私、泣くよ、絶対・・・。
ううう、見なかったことにしたい。

気を取り直してプレイ開始!
社名ロゴが出て、紫の背景、そしてオープニング・・・デフォルト画面なのに、 ゲームの初めにはなぜかドキドキ。

季史から始まり、青龍から順に登場して全員そろい、さらには 戦闘シーンまで入れて、新システムの解説やら、ゲームの背景説明までさらっと・・・。

例によって、全選択肢と結果をノートにせこせこ書く。従って時間がかかる。
ツボな声は何度も聞き直す。さらに時間がかかる。

あかねちゃん、孤独な戦い。
「十六夜記」でも「迷宮」でも、やな感じの女性は出てきたけど、 今回は宮中だけあって、筋金入りだぁ。
彼女たちのおしゃべりがリアルっぽいのは、さすが。
鍵かけられちゃうなんて、真宮も体験してるわ(苦笑)。

第二章で、他キャラ2人のイベントマークを後回しにして 季史を選んだら、あらら、2人のマークが消えてしまった。
痛い失敗。

季史選択前のセーブポイントからやり直すしかない!

でもこの時点で24時。
明日が寝坊できる日だったら・・・。とぶつぶつ言いながら、 1日目は3時間で(おおっ?!)プレイ切り上げ。

大人な神子だわ。と自分に感心しつつ、ゲームを消してTV画面にもどったら 「マ王」やってる・・・。 有利と村健、ギュンギュン出演中。真魔王様はいなかったけど(笑)。

9月22日(金) 怨霊バスター

八葉のみんなが宮中に揃い、あかねちゃん、孤独から解放。よかったね。

鏡画面の切り替えで、やっと、心おきなく戦闘もできるようになった。
アドベンチャー・パートと戦闘部分が独立した形。
「迷宮」での試みが、こういう形になったのか、と。
鏡のマップは入り組んでいるけれど、一度怨霊を封印してしまえば、 遠くからでもワープできるので、ストレスはない。

神子の残りの力と、お目当てのアイテム場所までのコマ数を数えて・・・ 気分は盤上遊戯?

戦闘時に八葉入れ替えはできるが、マップ上でそれができるともっと便利だと思う。
次のコマにいる怨霊の属性は分かっているわけだから。

けれど、天地青龍コンビは、さすが、キャラ紹介のトップにいるだけあって(笑)、 とても頼りになる。マップ上でも、スタート近くに、青龍専科のいいもの が置いてあるし。

新システムの追撃、最初は訳分からなかったけど、一旦ハマると快感に(←戦闘フェチ)。
5連続追撃後の「恋花光臨」・・・のけぞったとても強力な技ですわ。

とりあえず、全員分の最初のつぼみだけでも開かせて・・・と、のんびりやっていたら、 はっと気づいた。
明後日のゲームショウまでにプレイできる時間は、そんなに多くないことに。 (てか、気づくの遅いよ)
三木・関トークを堪能するために、青龍コンビの攻略は最優先。

今までの詳細メモは、2周目の参考でいいや、と一時棚上げ。
よさげな選択肢、というか、ダメっぽい選択肢はあからさまにわかるので、 それを避けながら、ガンガン進める。
ああ、メモせず、全選択肢を調べもしないと、こんなにスーダララッタと行けるんだぁ・・・。 (オイ)

9月23日(土) トップは天の青龍

ということで、後半のストーリーは頼久に絞り、さっくりと、めでたく エンディングを迎えた。
情報を随時確認していけば、「迷宮」同様、全員迷わず エンディングまで辿りつくことができるのか?
季史(隠しキャラ扱いかと思ってた)辺りで落とし穴があると楽しいけど。

頼久スチル、エンド前のものがツボ。几帳ごと抱きしめ・・・!!

残りHP15の怨霊にも、情け容赦なく大ダメージを与える(苦笑)恋花光臨では、
「この頼久に・・・(以下略)」の声が 美声過ぎ。瞬殺。
息の微妙な混ぜ加減で、色っぽさは100倍増。
(なので、次の技名は、いきなりハイテンションではなく、 最初は抑え気味からいってほしかったけど・・・←贅沢)

「源氏物語」とは違って、弘徽殿・藤壺が仲よくなるのね(笑)。
宮中の習慣、建物、遊びあれこれを、新しくいろいろ知ることができて嬉しい。
史料を漁るより、やはり楽しいものだし。
おなじみの物忌みイベントも文の紙も、形を変えて組み込まれていて とてもなつかしい。

なつかしいといえば、終わりが近づくにつれ、出番の多くなる 鬼の一族の皆様。
「3」シリーズを巡って還ってきた神子には、ある種の感慨があるかと。

アクラム様が、髪を解いて美形度アゲアゲ。さらに、「1」のアクラム様より 賢い(苦笑)。だから、残酷さを宿した美しさが、しっかり際だっていると思う。
スチルの数からすると、アクラム・エンドは無いようなのが、ちょっと淋しいけれど。

さあ、次は天真くん。続けて朱→白→黒と、キャラ紹介順に行くつもり。

9月24日(日) ?の残った、地の青龍

すみません。昨日の日記は眠りながら書いていました。
気がつくと、キーボードに手を置いたままスリープ状態の自分が。
読み返してみて文章の寸断状態に赤面。
とりあえず、書きたかったことだけは並べているけれど・・・。



頼久さんの次は天真くん。
どうせ取り直しになるつぼみ、天真くんの以外は取らずに進む。

代わりに、鏡画面がかなり広い範囲まで行けるようになったので、
明王技や四神召喚技をせっせと集める。
これらの技の後にも追撃が可能なので、強敵相手には、かなり有利。
その一方で、楽勝過ぎるのもなあ・・・と頭を抱えるファイティング神子がいる・・・。
ふと気がついて、敵の強さの設定を上げることに。
これでどうだ?!
でも一番欲しいのは、あかねちゃんの集中力回復Lv2。
さんざん探してるけど、見つからない。見落とし?設定されてなかったら悲しいよ。

ルートによってラスボスが変わることがわかった。
何パターンあるのかな?わくわく。

でも、最後まで疑問が残った。
ランちゃんはどうした?

イベント内で、妹がいなくなったことを話す天真くん。
でも、物語中では、ランが鬼と一緒にいることも、この世界に来ていることすら、 天真くんにはわからずじまい。
というか私の記憶は曖昧だけど、ラン=天真の妹・蘭、ということさえ、
語られていなかったのでは?

黒麒麟を倒してエンディングを迎えたけれど、後日談の説明が、とても 歯切れの悪い文章。
スチルは全部出たけれど、これってアナザーエンド?それにしては凝ってるような・・・。
本当にこれでいいのか、どこかで選択を間違えたのか?
すっきりしないので、全員クリアしたら、もう一度やってみようかな。
ランだけ置いてけぼりじゃ、かわいそうすぎるもの。

明日からは、 純粋、まっすぐ、腹白(←意味、わかるよね)な朱雀。
プロトタイプな朱雀。


・・・・・・こうして、知盛に続き、銀誕生日の夜も、なにもせぬままに更けていく・・・。

9月25日(月) 朱雀・数年後が楽しみ

目がイカれてきたので、アップが翌日になってしまいました(苦笑)。

鏡画面に入ると、つい力が入る。
3、4周目ともなると、神子の力の残量も気にせずできるので、
連続戦闘。明王技で一撃粉砕、ほーほっほっほ(←怨霊より悪質)。
あまりやり過ぎると、後々することが無くなってつまらなくなりそうなので、
4番目までのつぼみを取ったら、後は他キャラのつぼみルートをいくつか開いて
さっさと内裏画面へ戻る。

イノリくんも詩紋くんも、男っぷりが上がってる。

イノリくんが嫉妬しちゃうところ、なかなかに甘酸っぱい(笑)。
病気がちのお姉さんを支えて、子分の面倒も見て、仕事も一生懸命。
自分の足で人生に立ち向かっていく覚悟は、すでに大人。
でも、感情はまだ少年。
その端境で揺れる気持ちは、自分に対しても嘘偽りなく真っ直ぐで、
ほんと、いい子だなあと思う。

詩紋くんもだけれど、性格設定が生きるストーリー(←何様?)。
正直、「八葉抄」の時は可愛らしすぎて、感情移入しきれないところがあったけれど、
今回はしっかり二人を応援(主人公と自分は同一化できないので、視点は第3者)できた。

詩紋くんのいいところは、やっぱり心優しいところだけれど、
戦いたくない→話し合おう→セフルは聞く耳持たない→でも戦いたくない→・・・以下堂々巡り
は、辛いものがある。
戦わないならどうするか、という部分で、今度も「話し合う」と「がんばる」
では辛いなあ、と思っていた。策士の名が泣くよ(違います)。

宴の松原でのエピソードで、またか・・・とがっかりしかけたら、
ここでの目的は、詩紋くんの願っていることが、戦いの必然の中では障害になることを、
まずしっかりと描いておくことだったのね。

口では如何様にでもきれいなことは言える。いかにも心優しげなことも言える。
だから、言葉だけでは信じられないのは仕方のないこと。
でも、詩紋くんの気持ちも決意も、勇気も本物だった。
囮になるために飛び出していった時、少しばかりジン、としながら、初めてそう思えた(←セフル並み)。

すごいなあ宮田さん、また天使に戻ってる。(←単なる独り言)

「舞一夜」とは関係ないけど、気になるのがキャラごとに異なる解決のされ方。
何となく煮え切らないままに還ってきても、本当に大丈夫ですか?龍神様。

さらには鬼の一族の行く末だの、御霊だのの扱いに、サイト的には憂慮の念が増す。
故意か偶然か、いや幸運な偶然で、今夏の京都旅行に秘めた下心と、微妙にカブっている、
へなちょこな小説の構想ともカブっている・・・・・・。
どうか、合致だけはしないでおくれ(泣)。

中締めで明日は多季史。メモには親切にいろいろ書かれているけれど、
1回でグッドエンドに行けるのかな・・・。
スチルが埋まらなかったら、八葉全員クリア後にもう一度トライしようという覚悟。
多季史なら苦にならないもん(苦笑)。

9月26日(火) 友雅さん、歳のことばかり言ってると、 後ろでリズ先生が・・・

オート・スキップで、攻略スピードが5割?アップ。
さすがに5回目ともなると、ガンガン読み飛ばし(苦笑)。

多季史はまだ星が全部埋まっていない。
「3」以来のこのシステムでは、攻略は不可能なはず。
でも、一応やってみることに。

映画でやるせなかった部分を、ゲームではどのように引き継ぎ、
どのように変えるのか?
ネオロマですから、感動とカタルシスいっぱいのグッドエンドが
用意されているはず・・・だが・・・

美しくも悲しい最期。スチルまで出ちゃったよ。
さらには、 「おまけ」で、エンド集には季史エンドが入り、季史の物語スチルも全部入った。
でも、トゥルーエンドではないと見た!
あかねちゃんが、あっさり立ち直り過ぎ。
ついでにノーマルエンドと共通なんて、あり得ないでしょ。

神子スチルにまだ空きがある。
同じ章を繰り返しプレイしてもよいけれど、地白虎と地玄武に早く突進したくて
うずうずしているので、八葉コンプしながら、地道に星を埋めていくやり方で・・・。

で、鷹通さんルートに入る。
ツメのあか下さい・・・と言いたくなるほど真面目な方。
しかも、心が温かい。こういう人が現代日本のお役人だったらと、
変なところで現実に立ち帰る。

神子が龍神の力に飲み込まれるというのは、「2」でもあり、「十六夜記」の 譲くんでもあった。
これって、龍神と神子の関係性の根幹だと思うのだが・・・。
龍神の存在がどのように「京」・異世界で位置づけられているのかすら、真宮には、
はっきりした全体像として掴めていない。
呪詛と穢れと、五行の均衡と神子の浄化の力との関係もまた、真宮には曖昧だ。

その辺りを明確に定義づけないことによって、物語が伸びやかに広がっていることは
確かなので、はっきりしてほしい、とかそういうことは望まない方がいいのだろうし、
想像の余地(←赤毛のアンか?)が残っている方が楽しいのも確か。

・・・・って、これぐらい、神子は常識として分かっているべきことなのかな?

友雅さんのルートは、「箏」という小道具が全体を繋げ、それに絡めながら
友雅さんの心が変化していく様が描かれていて、説得力があった。
ちょっと、「ピグマリオン」とか「マイ・フェア・レディ」とかも連想してしまった。

自分自身の世界観ができあがっている「大人」であり、洗練と退廃の極みを
見続けてきている友雅さんの心を動かす、というのは、とても難しいことだと思う。
「八葉抄」では、友雅さんすてき!と思いつつも、神子とのたったあれだけのエピソードの中で、
彼が恋心を抱くようになるとは(あくまでも私的にだけれど)、かなり強引な展開だなあ、と。
それが、こんなにふんわりと優しい形で描かれていて、こちらまで微笑みたくなった。
静かでさりげない、3つめの開花イベント「静かな変化」が、とっても好きだ。

しかし、「迷宮」に続いて痛い目に合ってしまう地白虎様。
一人ずつ固有のルートっていいよね。
身体はってるあかねちゃんも漢らしくていい。

音楽の演出ということで、ひとつ。
もう1箇所の神子が漢らしい場面、衣を脱ぎ捨てて行こうとするスチルのBGMになっている
テーマ曲のアレンジバージョン。このアレンジの仕方が、「3」の「運命を変える力」と
そっくりということに気づいた神子様も多いのでは?
この曲が流れる場面の、かっこよさ、爽快感、決意、勇ましさ等々を、
無意識に目の前の場面とだぶらせている自分がここに。
このBGMの効果により、あかねちゃんのかっこよさ、大幅アップ。

次はいよいよ、金剛夜叉明王呪のかけ声がぴったり合ってる玄武組。
でも明日は時間がないので、天だけでも攻略できればいいな、と。

9月27日(水) 幸せな日々はあとわずか

八葉も、残すは玄武のみ。
キャラ紹介の順に攻略、私にとってはよかった。
1,2では、好きなキャラを優先して落としてしまい、
そのくせフルコンプしないと気がすまないので、
モチベーションがた落ちの状態でやってた時期もあった。
同時攻略が可能で、恋愛パターンも2通り用意されていたから、
何とか投げ出さずにすんだけれど・・・。

「舞一夜」になって、キャラ設定は同じでも、物語の振り幅が大きくなったので
どのルートもヘコむことなく楽しめた。
ただ、微妙に友雅さんルートに力が入っているように感じられるのは、
単なる思いこみ?つぼみをすぐに開かせずに、さらにエピソードを重ねたり、
物忌みの文に花を添える選択肢があったり、さらにそのお返しがもらえたりとか・・・。

「八葉抄」では、時折カツを入れたくなった永泉さんだけど、
例によって後ろ向きな性格は変わらないながら、神子を気遣う優しさが前面に出ていて、
どちらかというと、ほのぼのかわいい。

出家の身で恋をしてしまったことに悩むのは前回同様だが、細かなエピソードや
独白の積み重ねで、甘い切なさが伝わってきた。
自分の想いに気づいてしまって、物忌みの文(藍墨茶色の紙って、普通に墨で字を書けるの?)に
応えず、一人悩むスチルがすてき・・・。
その一方であかねちゃんは、睡眠十分のさわやかな朝を迎えて。
二人の落差に思わず笑ってしまった。

何度も繰り返す仁王会での最後の戦いだが、各キャラの性格とか、それまでのルートでの
エピソードを生かす形で個別に作られているのが、とってもツボ。
頼久さんの、イクティダールとの白刃戦には、ドキドキしてしまった。

そして永泉さんといえば・・・笛!!(笑)。
最後のムービーの桜が、季史の浄化と関わっていたとは、
永泉さんに言われるまで気づかなかった・・・・・。ああ、鈍感。
そういえば、花合わせでの「降る花」のイベントがあったものね。あれが伏線だったの?

とにかく!しっかりあかねちゃんと向き合って、告白できてよかったね。
捨て去った人生の残滓を仏道に捧げて一生を送るのは、仏様にも失礼なような。
愛しいと自分で思える人生をこれからは歩いていってね、と
帝(←ステキ!)と一緒に見守りたい気分。
ガラス細工みたいに繊細な永泉さんだけど、人の心に寄り添うように思いやることのできる
優しさは、本当はとっても強いものじゃないかと、やっと思えた。

そして、残るのは、泰明と季史。
心躍る時間がもうすぐ終わる。
どんな物語を最後に見ることができるんだろう。

9月28日(木) 雨糸の牢獄で

多季史の現代エンドのスチルが入り、あかねのページは埋まった。

季史と泰明、どちらをプレイするか一瞬迷い、泰明を最後にした。
そうしてよかったと思う。

すでに見た季史エンドとトゥルーエンドとはわずかな違い。
その違いは、あまりにやるせない季史の最期に対する、
一つの救いの形として呈示されたもののように映る。

あかねに傘をさしかけ、かの世界の時と同じ言葉で語りかける季史が、
時空を越えて、現代の雨の世界にひととき降り立った幻なのか、
現世の肉体を得て、新たな人としてよみがえったのか、
つまびらかに語られることもなく、短いエンド後の逢瀬は閉じる。

彼が現代に来るべき必然、蘇るべき必然の布石は語られていない。
むしろ、戦いの後の雨の中、消えゆく姿こそが、彼の 真の終焉(TRUE END) ではないのか?
エンド後のスチルに重ねられるべき愛の言葉は、
消えゆく時にすでに語られていたのだから。
「遙か」全シリーズの中でも、最も悲しくて美しい独白の一つだと思う。

現代エンドは、季史を慕う神子様達への贈り物なのだろう。

予想していたような、「感動とカタルシスいっぱい」のエンドはなかった。
心地よく・・・、裏切られた。知盛エンドを想起する。

ゲームでの季史について、少し。

「3」の世界の男達とは対極の在り方だと思った。
抱えきれぬほどに重い宿命を背負って、
時に自分の想いすら犠牲にする決断を下しながら、
戦いの中を疾駆していく者達と、
己の存在の意味をはぎ取られて、
すべきことも、果たす勤めも、叶えるべき夢も、昨日も明日もない者。

光の射さぬ水底のような世界に、たった一つ灯った明かりを
我がものとしようと願った季史の悲しさは、ある種、玄武の二人の
悲しさに通じるかもしれない。

映画との決定的な違いが、この点なのだろう。
季史の、舞への執着を前面に押し出した映画に対し、
救いのない孤独の世界を要としたゲーム。
ここでこそ、アクラムの面目躍如。
心の一番弱い部分につけいるって、これぞ敵役!!と。

ほとんどメモのように書き連ねてしまった。
せっかく読んで貰っているのに、読みづらい部分、意味不明の部分が
あったなら、平にご容赦。
季史と玄武の類似に言及した箇所など、自分でも舌足らずだなあ、と自覚。
ラストの泰明の物語によっては、再び触れることができるかもしれない。
(↑かっこつけてるつもりらしいが、単に「地玄武について語りたくてたまらない病」ですな)

9月29日(金) ・・・・・終わった

最初に謝ってしまいます。
本日は、いつにもまして超乱文です。ご容赦下さい。
泰明攻略と、フルコンプの脱力感が、一気に襲ってきて
かよわい真宮は抵抗もできず・・・がふっ!


理性がどこかに飛び去っている。
地玄武ルートではいつものことだが・・・。

いつもの、といえば、クライマックスで消息不明になるのもお約束。
今回はラスボスと相打ちになったところとか・・・リズ先生と少し似ていたか。
一ひねりも二ひねりもある地玄武ルートの通例に違わず、
他の八葉のような仁王会の最後の戦闘なし。
その時にはすでに、「たった一人の戦い」は終わっていたと・・・・。

友雅ルートでの縦糸の役割を箏が果たしていたように、ここでは文が同様な役を勤めていた。
「式神に託した文」から、最後の泰明の恋文(と言ってよいと思う)へと。

秘めた決意を胸に、神子と物忌みの日を共に過ごす泰明の笑顔が切ない。
最後の「ありがとう」の一言が悲しい。
泰明の心の欠片から聞こえてくる、戸惑いと優しさに、涙で画面が見えません。

以前から、石田彰さんの「ありがとう」にはヤラれてしまっていたが、
物忌み日最後のものは、すごい!!あんな「ありがとう」、想像もつかない・・・。

そして、今にして思う。
夏の京都 で船岡山に行って、本っっっ当によかった!!!

10月1日(日) 楽日

「遙か」ゲームに寄せて

ゲームの時間は旅の時間に似ている。日常から離れ、異世界を呼吸する。
神子の旅でも、勇者の旅でも、その間は「ここではないどこか」遠い世界の住人となる。

どうせ旅をするなら、美しく心に残る風景を見たいと思う。
通り過ぎる風景の中に、あらん限りのものを見出したいと思う。
欲張りだろうか?
旅も、ゲームも、音楽も読書も、現実の時間を消費する。
購いようのない「時間」を引き替えにすることは、最高の贅沢といえるのではないか。
やるからには、贅を尽くしたい、と思う。
その思いの集積が、このプレイ記だ。饒舌に過ぎる所が多々あるのは、
欲張りゆえのことだと、自覚している。
旅の時間の在りようを、自分の言葉で描き直したいという、大それた我が儘だから。
おつきあい頂いた神子様達には、ひたすらに感謝!!!

「舞一夜」のプレイは、かつて訪れた地に再び足を運ぶのに似ていた。
変わるもの変わらぬもの、そのどちらもが、自分の上に流れて過ぎていった
時間の重さを教えてくれる。

1年半前に訪れた「八葉抄」の世界。
わからないことばかりで、何度となく同じことを繰り返したけれど、
その世界はほんわりと優しく、心地よくて、長逗留をしてしまった。
確かにその間、私の隣には、異世界が広がっていた。
あ、アブねえ・・・と思われるかもしれないけれど、幻想に侵食して頂けるほど、
現実は甘いものでもない・・・。残念ながら。

音楽について

「八葉抄」のBGM「やさし」が好きだった。
哀しみに縁取られた優しい旋律と、切ないコードだけのシンプルなこの曲は
八葉達の純な心と通い合い、ゲーム世界を静かに彩っていたと思う。

この曲が、公式サイトのプロモ・ムービーの冒頭に流れ、
そこに、「八葉抄」END後のあかねの言葉が重なった時、
奔流のように、時間が巻き戻った。
初めてプレイした、ゲームの時間、現実世界での重苦しかった日々。
音楽は不思議なタイムカプセルだ。
目の前のゲーム画面と重なりながら、心の奥に、思い出を映し出す。
過ぎた時間が、ちくりと心を射す。

ゲームを始めると、オープニング画面に静かに流れる新しいテーマ曲。
「舞一夜」を思い返す時、この曲もまたその思い出の背後に流れるようになるのだろう。

間断なく降り注ぐ密やかな雨の音。
涙のような雫がこぼれ落ちては、消えて行く。

本編中にも、多季史のBGMとして幾度も使われ、
よい、テーマ曲だと思いながら耳を傾けた。
美しいけれど飾り気なく、センチメンタルな甘さもなく、静かな寂寥感が支配する。

登場場面の少ない多季史のイメージを定着させるのに、言葉に寄らず、
心に直接訴えかけるこの曲が果たした役割は大きいと思う。
(このような使われ方という点では、「2」での、アクラムと「闇の金糸」の組み合わせに似ている)

BGMの役割についていうならば、「やさし」と「切なる願い」が、「八葉抄」の時と同様、
恋愛イベントで心を鷲掴みにしてくれたことも、言っておきたい。
柔らかく、甘く切ない「やさし」と、透明な哀しさが心に痛い「切なる願い」は
車の両輪のようなもので、どちらが欠けても、というより、どちらの
音楽としての力が弱くても、これだけの演出はできなかったことと思う。
描きこまれた背景を舞台に、美しいキャラがいて、磨かれた言葉を声優さんが語る。
その後ろに静かに流れる音楽。
全てが一つの力となって、感動へと導いてくれる。
「舞一夜」は、そんな構図と音楽のパワーを、改めて強く感じさせてくれた。

進化

言わずもがなのことだけれど、「舞一夜」は「八葉抄」の世界にして、
ゲーム的には「3」の血筋。
八葉を対象とした、神子との会話による問題点の自力発見と癒しの物語は
(←初プレイ時の正直な感想・・・。おずおずと心を開く頼久・泰明にきゅいーーん)
切ないけれど、とてもスタティックな世界でもある。
「3」の波瀾万丈な物語を経験した神子には、もう戻れないのだろうな、と思う。

さらには、戦闘システムの新たな要素(追撃・恋花光臨とか)や、
「迷宮」から引き継がれた戦闘パートの分離が、鏡画面への自由な出入りを設定することにより
プレイヤーの負担感を軽減するものに改善されているなど、システムの進化は不可逆的だ。

今のこの形は、プレイしていて心地よいものだけれど、次への変化にも期待。
もう少し難易度高めがいいな・・・(←心の声)。

でも、次って、何だろう?
「3」では、一粒で3杯おかわりした神子様達。真宮も、どれもおいしく頂いた。
「八葉抄」でもう1作?それとも独自路線を行く「2」?
期待MAXは、言うまでもないけれど(笑)。


終わりに

本当は、泰明についても最後に語りたい。
でも、まとまりのつかない言葉しかまだ出てこない。
自分のボキャ貧に歯痒い思いだけれど、場所を改めるしかない。
一つだけ、独り言で・・・
泰明ルートには、バッドエンドの選択肢が多いようだったが、
中でも、地の玄武の宝玉を現代にまで持ち帰って・・・というのが、
なんとも悲しく、やりきれない。
これをわざわざ作るか・・・。
うーん、壇ノ浦で「源氏を捨てる・・・」な選択肢を作ったくらいだものね・・・。




こうして、ちっともしまらないまま、プレイ記は終わります(カッコ悪いけど)。
ツッこみ所満載の迷走記を、最後までお読み下さった神子様達、
本当にありがとうございました!!!




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