― 2014年 新年企画 ―

神子への年賀状がテーマです。
ほとんどセリフのみですので、
シチュエーション、背景などは、ご想像のままに。




3・青 龍


――賀正 2014元旦  有川将臣

「よし、これでオッケーだ」

「将臣、年賀状とは、新年の挨拶を書状にしたものなのだろう?
そんなに簡単でいいのか」

「大丈夫だ。問題ない」

「そんなものなのか?」

「……まあ、あいつとは隣同士だし、
直接おめでとうって言えばすむんだぜ。
その方が手っ取り早いし、顔見て話す方がいいじゃねえか。
ってわけで、あいつに年賀状なんて書いたことがあったかどうか、よく覚えてないんだ」

「将臣らしいな。
だが、譲は違うのだろうな」

「ああ、譲は字が書けるようになってからは、望美にきっちり毎年書いてるぜ。
きっと今年も
――『あけましておめでとうございます。
今年が先輩にとって幸多き一年となりますよう、
心からお祈り申し上げます』とか書いて、
元日に届くように今月の20日より前に出したんだろうな」

「…っ!!!!
どうしてそんなに大事なことを早く言わないんだ!!」

「ん? いきなりどうした、九郎。
幸多き一年がそんなに大事なのか?」

「違う! 今日はもう晦日だぞ! 20日などとうに過ぎている!
これでは年賀状を出してもいつ届くか分からないだろう!
それとも将臣は、年賀状を元日に届けることができるような、
特別なぽすとを知っているとでも言うのか?」

「参ったな。そう堅く考えるなよ九郎。
あいつん家は隣だぜ。
面倒だが少し早起きして直接郵便受けに入れて来ればすむ話だ」

「………よく分からんが……禁じ手のような気がするぞ」

「年賀状一枚渡すのに禁じ手も何もねえだろ。
細かいことは気にするなって」

「そうか……。
この世界のことは将臣の方がよく知っているからな。
俺もそうすることにしよう」

「ま、心配させた詫びだ。
九郎の分も入れてくるぜ」

「●△×◆@▼*¥◎……こっこっ!!!」

「ん? 鶏みたいにどうした? 顔が赤いぞ」

「こっこっ…断る!
俺は……俺の年賀状は、自分で望美に渡す!!」




九郎さんは、どんなことを書いたのでしょう。

2014年お正月企画

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2013.01.01 筆  02.27 [小説]に移動