― 2012年 新年企画 ―

神子への贈りものがテーマです。
同じ四神同士の会話で、ほとんどセリフのみですので、
シチュエーション、背景などは、ご想像のままに。




3: 青 龍

「将臣、正月から寝坊か」
「んーーー……zzzzz」
「いつまで寝ている気だ!」
「んあ…? 何だ、九郎か」
「返事になってない。早く起きろ」
「正月は寝て過ごすのが正しいんだ…むにゃむにゃ」
「話にならん。俺は行くぞ」
「ああ……zzz」

バサッ…

「ん? これは何だ? だい…びんぐ…?」
「あ…悪ぃ…。パンフ落ちてたか」
「この紙はぱんふというのか?」
「ああ、ダイビングに来ませんかっていう
案内書きみたいなもんだ」

「きれいな海の絵だな…」
「だろう? 南の海はいいよな」

「海の話になったとたんに起きるのか。
あ、そうか。
将臣はこの海にだいびんぐというのをやりに行きたいんだな」
「お、九郎、分かってるじゃねえか」
「それくらい、俺だって分かる。
それで、将臣はいつ行くんだ?」

「それが、簡単には行かれないんだ。
まず資金を貯めないとな」
「資金? 海に行くにも必要なのか」
「ああ。そのためにこれからバイト探しだ。
忙しくなるぜ。
二人分…は無理だが、半分くらいは出してやりたいしな」

「そうか。やはり将臣は兄なのだな」
「ん? 何のことだ?」
「何が…って、譲と行くんだろう?」
「譲?……んなわけないだろ。
…っと、いけねぇ……。
まだあいつを誘ってなかった……」
「………???」

「九郎さーん、将臣くん起きたー?」

「何だ。九郎は望美に頼まれて起こしにきたのか?」
「ああ」
「じゃ、俺は気がすむまで寝るって伝えてくれ」
「明日まで眠る気か」
「それより前に腹が減って起きるさ」


………将臣は、誰とだいびんぐに行くんだ?
もしかして………
いや、そんなことを気にしてどうする。

「あ、九郎さん、やっぱり起きませんでしたか」
「気がすむまで寝ていたいそうだ」
「そうですか。無理に起こそうとして悪かったかも。
すみませんでした。九郎さん」
「いや、気にするな。
それより…だ……」
「何ですか?」
「俺と……出かけないか」
「はい?」

「まっまあ……新年だしな。
ええと……は…初詣とか……あと…初詣とか……初…」









新年の教訓: 何事も計画的に




2012年お正月企画

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2012.01.01 筆 02.03 [小説]部屋に移動