― 2017年 新年企画 ―

1と3の八葉から神子への新年の挨拶です。



【イノリ・詩紋】


「いくぜ、詩紋」
「いいよ、イノリくん。じゃあ、せ〜の!」

「あけましておめでとう!!!」

「へへっ、どうだ?
オレ達息がぴったりだっただろ?」
「え? あんまり大きな声でびっくりしちゃった?
ごめんね。
でもあなたにはどんなに大きな声でも、
何度繰り返しても伝えきれないくらい、
いっぱいおめでとうを言いたいんだ」

「なあ、あかね、これから遊びに行こうぜ。
正月の京を案内してやる。
でさ、オレの家にも寄って行かないか?
姉ちゃんがあかねと詩紋に会いたいって言ってるんだ」
「ボク、おみやげに甘く煮た小豆を持って行くよ」

「ん? 急に慌ててどうしたんだ、あかね」
「セリさんに会うからおめかししないと?
ふふっ、あなたはそのままで、とてもきれいなのに」

「気取ることなんてないんだぜ、あかね。
え? そういうわけにもいかねえ?
女って大変なんだな。
じゃあ、待ってるぜ」
「じゃあ、待ってるからね」

……………………

「なあ詩紋、あかねの部屋の辺りが騒がしくねえか」
「女房さん達が総出であかねちゃんの支度を手伝ってるみたい」

「でも、庭は静かだな。
風がぴりっと冷たくてさ、いい気分だ」
「空が青く透き通ってるね。
ボク、冬の空って好きだな。」

「いい正月だな、詩紋」
「うん。とても穏やかな気持ちだ」

「今年もよろしくな」

「ボクも同じこと思ってた。
今年もよろしくね、イノリくん」




2017年お正月企画
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2017.01.01 拍手にアップ  02.01 [小説]に再掲