― 2017年 新年企画 ―

1と3の八葉から神子への新年の挨拶です。



【永泉・泰明】


「神子、あけましておめでとうございます。
新玉の年が幸福に満ちたものでありますようにと
心からお祈りいたします」

「神子、深呼吸をして気を調えろ。
…………………
…………………」

「……や…泰明殿?」

「神子、まじないは終わった。
神子の清らかな気と、新しい年の清浄な気が調和した。
古い年の穢れは微塵もない」


「あの…泰明殿は神子に新年の祝詞を贈らないのですか」

「寿ぎの言の葉はすでに永泉が贈った。
霊力の高い永泉の言霊は十分に強い。
ならば、別のやり方で神子を寿ぐ方が無駄がない」

「そ…そうだったのですか。
けれど私は祝いの言葉を口にしただけです。
泰明殿のように、もっと神子のお役に立つには……
あ……あの、神子、よろしければ笛を奏でてもよろしいでしょうか。
―――ありがとうございます。
では、新年にふさわしい曲を………
………………………………
………………………………」

「神子、そんなにうれしいのか。
ならば次は私が」

「え? 泰明殿も笛を」
「違う。隠し芸だ」
「か……かくしげい?」
「天真と詩紋が言っていた。
新春には隠し芸がつきものだと」
「それで…泰明殿は何を」
「隠しているからこそ隠し芸だ。
では、始める」

ドカ〜ン
ズゴゴゴゴゴ
しゅぽ〜ん
ガラガラガラ
ドッスングシャッ
ぷるぷるぷる

Q:さて、何が起きたのでしょうか。

A:「隠しているからこそ隠し芸だ。
問題ない」




2017年お正月企画
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2017.01.01 拍手にアップ  02.01 [小説]に再掲