― 2017年 新年企画 ―

1と3の八葉から神子への新年の挨拶です。



【敦盛・リズヴァーン】


「神子……その………すまない。
何も……言えないのだ。
いや、穢れた身の私が祝いの言葉を口にしてよいものか……と。

あ……神子……
あなたの方から、おめでとうと…私を言祝いでくれるのか。
私が……祝うに値しない……
いや、祝いとは真逆の存在であると知りながら。

ありがとう、神子。
不思議だ。
あなたの言葉が、清々しい風のように私の中を吹き抜けていった。
あたたかなものが、胸を満たしていく。

そうか。
言祝ぎとは幸を祈ること。
祈りは、あまねく降り注ぐ陽光だ。

……神子、私も、あなたを言祝いでよいだろうか。
私は、祈りたいのだ。
あなたの幸を。
新しき年が、祝福に満ちたものとなるように、と」



「神子、新しき年が明けた。
今年もお前が幸福であるようにと、願っている。
私が望むのは、この一点のみ。

……………
お前から私に祝詞をくれるというのか?

…………
あけましておめでとう……という、
短い言の葉には、尊き喜びが満ちあふれているのだな。
古き年をいとおしみ、新しき年に希望を抱く。
神子が口にするにふさわしい言葉だ。

無論、修行に終わりはない。
神子がこれからも剣の道を究めるのなら、
私もお前の師として、お前の剣を導こう。
平和な神子の世界にあっても、
神子のよき師であり続けることができるよう、
私も自らの鍛錬を怠ることはない。

………師として鍛錬することがおかしい…と言うのか?
む? 鍛錬は関係ない?
では、問題なのは師としての私か?

神子、私に師として欠けるところがあるのなら、
正直に言ってほしい。
力を尽くして………

……神子?
頬がふくらんでいるが、どうした?
何かの病ではないのか?

そうか、こいの病か。
ならば早く医師に………」

ドカ〜ン
ズゴゴゴゴゴ
しゅぽ〜ん
ガラガラガラ
ドッスングシャッ
ぷるぷるぷる


Q:さて、何が起きたのでしょうか。

A:乙女心




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